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20170903:”会食作法” 考 [ただの私見]

 李香氏(いわゆるライターさん)署名記事:"常識ナビ:仕事先と会食 スマートに" (日経紙:2017年8月28日)を読みました。
 卓上にはスマホを置いてはいけない、手皿は駄目・・・等々、"駄目" 事柄を "常識" として織り込んでいるのですが、この手の記事とか、今では観なくなったTV番組でのマナー紹介等、自分はどうも "違和感" を否めないのです。

 記事では "会食は会話を楽しむ事が目的" だから、相手に対する思いやりを "形" で表す・・・とありますが、とすれば、その "形" は、生活様式・食材・食器具自体の素材&形状が変わってきている現在、"昔通りであれば良い" とする "おしきせ" はおかしい

 出席出来ない遠方の友をモニターを通して参加して貰う事も、個室で他人に迷惑がかからなければ許されても良いと想うし(食事は一緒ではないが会話は楽しめる)、極めつけはマナー専門家と称する方達が "鬼の首" を取ったかの様に言う "手皿は駄目" ・・・とは、食事のマナーを蘊蓄するTV番組では定番だと想うのですが、これも出席者・場所・雰囲気・成り行き次第で許される場合もあって良いと自分は考える。

 フィンガーボウルの水を、使用方法を知らない客筋に合わせて飲む・・・有名なこの英国王室の逸話が本当の事なのかどうか自分は知らないものの、会食での本質を示していると想えてなりません。

 要は臨機応変で、参加者全員が不快にならない範囲であれば良い筈で、我が国の皇室の方々も相手に合わせた作法・会話に実に長じておられると聴いた事もあります。
 仮に高貴な方がやむを得ずに手皿をされたら、食事マナー専門家と称される方々は何と言うのでしょうか。

 加えて、国内外を問わずに "右利きを前提とした配膳" で、生来の左利きである自分は箸の置き方一つに気を遣うのですが、これはホストを演ずる場合に限り、ゲストで招かれた場合には始めにお断りを入れておいて自由にさせて戴く。
 正直に話しておけば誰でも左利きの振る舞いをいぶかしがる事はありません。

 会食作法の基本は、第一に食事を楽しみ、次いで会話を楽しむもので、がんじがらめで締め付けられていては元も子もない。

 自分は高校生の時に洋食の作法を教わった事があるのですが、その時の教師が 「自分を取り繕う事は不要。知らない事は恥では無く、隠す事こそ恥。素直に質問して教えて貰う事」 と言われた事が今の歳になっても忘れていない。
 食事の作法に限らず、万事に通ずる名言・至言だと想っております。
 会食は楽しく過ごしたいものです、たとえそれが居酒屋さんであっても。

追記:
 つまらないブログでしたが、それでも推敲している間に想い出した事がありました。
 先代・円楽師匠が、時の名人と言われた大先輩等と会食した際、"不作法ですが" とお断りをした上で食べ終わったご飯茶碗にお茶を入れて飲んだそうです。
 その時、同席の大名人が 「それが一番の飲み方なのさ」・・・と、さりげなく "かばって" くれたそうで、会食とはこうでありたいと想い出した次第です。
 手皿は駄目・・・なんて拘る方には無縁な話でしょうが。


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