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20170401:大切な実験をロボット任せ - アイデア大丈夫? [ただの私見]

 産業技術総合研究所(独立行政法人。今は国立研究開発法人。国、具体的には経済産業省が所管する研究開発機関。中核所在地=つくば市)が、慶應義塾大学、味の素、九州大学、理化学研究所、東京医科歯科大学と共同で、生命科学実験の "自動化" に成功したそうです(日本経済新聞紙:2017年3月20日)。

 試薬の混合・細胞の培養・移液(容器移し替え)・遠心分離等の典型的・定型的な実験工程を定め、そのプログラムを双腕型ロボットに組込む事で、"省力化" 出来る上に、"常に" 同一条件で操作可能な事から "再現性" が著しく向上する事が確認されたとしています。

 省力化・再現性向上は大変好ましいが、自分の経験から、研究者にとって一番肝心な "アイデアの創出機会" が失われやしないか・・・と心配になりました。

 と言うのも、決まり切った手順で実験を繰り返していても、その過程で操作者は頭の片隅でいろいろな事を考えており(、勿論、今夜の飲み会を何処で・・・等も含めて)、"操作の過程でアイデアが生まれて来る" 事が何度もありました。

 色・臭い・温度・手触り・柔らかさ硬さ等、同じ手順であっても使う試薬・資材の組み合わせで多様に変化する事に触発されて、"ん? 何だ? 何故だ?" と想うからです。

 勿論、論文を読み、追試し、仲間内で討論を繰り返す過程でもアイデアは生まれるのですが、一番大切な実験操作を "全て" ロボット任せで済ます事に、危機感を感じました。

 これが杞憂である事を祈ります。


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