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20180224:”論文不正事件” を考えて・・・(拙論) [ただの私見]

 残念な事だが、iPS細胞研究所論文不正が発覚し、所長である山中教授@京都大学が苦慮されている。
 東大でも著名な教授(研究室)の複数の論文不正が発覚しており、我が国のアカデミア最高学府だけに残念を通り越して悲しい。

 新聞等では文部科学省の仕来りが批判される例が多い様に見える。
 が、研究予算獲得過程に多少の競争概念は必要で、まともな国ではどこでも同じだ。
 かってノーベル賞受賞者で著名な化学者であるポーリング博士(米)も研究テーマが認められずに予算獲得出来なかった事さえある(うろ覚えだが、確かビタミンCの人体への新たな効用に関わる研究だったかと・・・)。

 自分なりに今回の iPS研・若手研究者の場合を考えて見ました。
 とは言え、以下は "どうでも良い" 拙論です。

 多くの若手研究者は期間限定の雇用で奉職するが、期間中の成果次第で予算獲得・雇用延長の可否が決まるので、期限が迫ってくるに従い "焦る" 気持ちは良く解る。

 文部科学省から研究資金を(継続的に)獲得する為には何よりも "実績" が前提で、この実績には学会発表数・審査付き論文数(但し筆頭著作)、更には著名大学教授の推薦等が参照されるから、無名に近い若手は始めから難しい立場に置かされている訳だ。

 そこで頻繁に取られる手は、同じ実験結果を前から見て、また横から見たりしてデーター整理・解析してまとめ、学会発表や論文の数を "水増し" する事で、これは学会誌を観ても直ぐにでも気がつくし、更に似た例としては、少し前のSTAP細胞事件でも見られた様だが、光学乃至は電子顕微鏡による観察写真をトリミングして何回も使い回しする等もある様だ。
 今回の iPS研究所での事件では、件の研究者は論文の "見栄え" を良くする為のデーター操作だったとの事だ。

 研究が成功して始めて実績が生まれるのに、その研究をやる為にあらかじめの実績が必要とは・・・こういう状態が続くようでは論文不正はどんな仕組みをつくっても無くなる事はなかろう・・・と自分は想います。

 税金で賄えられる資金であるから競争的要素は必然だと想うものの、学問に燃える若手を信用して、先ずは手を上げた最初の5年程度はせめて¥1千万/年程の研究資金を与え、自由にさせる余裕・仕組みが欲しい(人件費込みなら¥1.5千万だなぁ)。
 次の選抜は、3年目辺りの中間査定を経て5年間の成果次第とする。
 年間、"100名で10(もしくは15)億円しかかからない"。
 定常化させて常時500名を対象としても50(もしくは75)億円しかかからない!

 "モリカケ" で問題となっている額とは桁が違うと言っても、国の予算編成には "カラクリ" があって、国会の先生方よりも遙かに IQ の高い役人の方々が握っている "特別会計予算"が狙いだ。
 一般会計には目が厳しいから殆どが特別会計に潜んでいる各省庁毎の "特別事業" とか、そのほぼ全てが失敗している数千億円規模の "ファウンド" から絞り出せばいくらでも確保出来る金額に過ぎない。

 "Young_First_100" とでも銘打って若手100人に日本の将来をかけてみないか・・・なぁんて。
 今やらないと20年先以降のノーベル賞は望めない。 

但し:
 その様な仕組みにして我が国の基礎研究力が高いレベルで維持されたとしても、その仕組みを作った今の現役政治家がその将来に評価される事は殆ど無いだろう( ← 何せ我々日本人は "忘れる事" が超得意だ)。
 票田だけにしか関心を持たない今の政治では望むべくもなく、国民のレベルにあった政治屋しか存在しない・・・そんな国ではあって欲しくないのだが。

ついでに:
 政府は地方大学を競争的に淘汰し、生き残った大学と地元企業の連携で地方創生を果たすと言う。
 が、現実を見れば地方国大の研究者の年間研究予算は僅か数十万(除・人件費)に過ぎず、これでは研究水準が高まる筈も無く、どんなに都内大学の定員を規制しても、地元学生が魅力を感じて集まるとも思えない。
 大きな勘違いをしている県知事に加えて、票田しか頭に無い残念な政治で、無念です。
 "論文不正問題" から大きくそれてしまいました ・・・ m(_ _)m