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20180107:またもや ”オリエント急行” ・・・が [ミステリ三昧]

 A.クリスティの名作 "オリエント急行殺人事件" がまたもや映画化され、現在公開中だ。
 今回のポワロ役はシェークスピア劇で知られたK.ブラナーだ。
 この原作、余りにも有名で、犯人("達")の事は誰でもが周知の通りだが、ポワロがどう裁くのか、エンドシーンが見ものだ。

 と言うのも、この作品の結末は "法と正義" の在り方と言うか、鬩ぎ合いが微妙で、其処に西洋ならではの “神との関わり” もあるとされているからだ。
 ポワロは真相を見抜くが、事件の本当の解決は出来ていない。
 この映画ではどう裁くのか、脚本家・監督の哲学が問われるのだが・・・

 自分は、リアリストらしく悩まずに解決してしまう1974年版、A.フィニー演ずるポワロが原作に近いと感じる(*:末尾ご参照)。

 TV ドラマで余りにも有名なD.スーシェ版は、法と正義の板挟みになったポワロが神に助けを求める・・・テーマを重く描き過ぎの感じで "いかがなものか感" が強い上、D.スーシェの加齢が進みすぎ、気の毒な感じが先に来て、感情移入が出来ない。
 力作だとは想うものの、余り好きな作品では無い(観ていると滅入ってしまう)。

 この他、A.モリナが演じた長編ドラマ版(2001年@米国)もあって、こちらは原作を大胆に現代に置き換えて、ポワロはPCさえ使いこなし、解決もあっさりとしたもので、識者による評価も高くはない。

 そう言えば日本版もあって、野村萬斎氏が演じた TV ドラマもあった(フジTV:2015年)が、脚本が三谷幸喜氏だけあって意外な程に魅せた事を覚えています。
 "そして誰もいなくなった" の日本版も一年前にありましたが、CGがチャッチぽかったものの期待外れではなかった。
 結構、"日本版" って健闘していると言えるのでは?

(*):以下、蛇足です:
 A.クリスティの名作 "そして誰もいなくなった" も同じコンセプトが背景にあって、それは "法が裁ききれなかった罪" を "正義" が裁いて "罰" を与える ・・・ 過去、卑劣な犯罪を犯して逃げおおせている犯人を、("法の番人" が) "法に背いて迄も罰する" 事の是非がモチーフになっていると言えます。

 その是非は、生まれた時に洗礼を受ける宗教が身近にある社会では狂おしい迄の未解決課題なのでは・・・と宗教とは縁遠い自分には想えるのです。
 杉下右京氏@相棒の様な方は、自分の正義=法ですから、迷う事なく法通りに真犯人達を逮捕するのでしょうが、そこには "深み" は感じられない。
 そう言えば貴乃花親方の行動にも・・・う~ん、これは余計だったかも。

ついでに:
 それにしても何十年も前の時代背景の映画を鑑賞するのは古い世代だけなんじゃなかろうか?
 若い世代の方々が関心を持つとは想えないがなぁ・・・
 (所謂 "時代劇" ファンは年寄りだけだし、"NHKの朝ドラ" だって、その時代背景を知っている世代が頷きながら時計代わりに観ているだけだと想うが・・・)

最後に:
 A.クリスティの日本版と言う事で想い出しました。
 大昔に伊東四朗氏が探偵の主役を演じたドラマがあって、手持ちDVD-Rのメモ書きを見ると、
  名探偵赤富士鷹:
   - ABC殺人事件(NHK;2005年12月29日放送)
   - 愛しのサンドリオン(NHK;2005年12月30日放送)
     (原作:ゴルフ場の殺人)

 今のNHKは民放のヒット番組のパクリが多いらしいですが、昔はこんな茶目っ気たっぷりの番組もあったんですねぇ・・・
 そう言えばお気に入りの一人である浅野忠信さんが "ロング・グッドバイ" を演じたこともあった・・・
 う~んっ ・・・ いくらでも出て来るのでここらで止めときます (>_<)


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